夏はさまざまなイベントが開催されるが、熱中症に注意が必要だ。夏の大規模イベントは高温なうえ、人出が多くゆっくり休めるスペースがない、トイレの心配があり飲み物を買いに行きにくいなどの理由で熱中症が発生するリスクが高くなる。本人も気がつかないうちに熱中症を発症している場合があるので注意が必要だ。(※熱中症の症状はこちらのサイトでチェック)
夏季に行われるスポーツ大会やお祭りなどのイベントでは、会場に救護所を設置して医師や看護師が配置される場合と、傷病者がいた場合にイベントのスタッフが救命士へ連絡をし、病院やクリニックへ搬送するという2つの体制のどちらかを取っている。看護師は、救護所に来た人を観察して熱中症か、熱中症ならば応急処置が必要な程度か、あるいは病院へ搬送する必要があるか判断するケースもある。
熱中症患者に意識がある場合、応急処置として木陰や冷房の効く室内など涼しい場所へ移動させる。うちわや扇風機で風を直接あてると良い。次にベルトやボタンをはずして衣服をゆるめ、水で絞ったタオルで体を冷やす。冷たいペットボトルなどで、太い血管が通っている首の横、脇の下、太ももの付け根を集中的に冷やすと効果的だ。次は、スポーツドリンクや薄い食塩水を飲ませて水分補給を行う。ただし、吐いてしまう場合は点滴が必要になるため、無理に飲ませず病院へ搬送するべきだろう。状態がよくなったか確認し、回復しない場合はやはり医療機関に搬送する。その際看護師は患者に付き添い、発症時の症状を伝える必要がある。